久々に通常の読者感想です。
一部ネタバレがあります。
この作品は、おもしろくなかったですね・・・。
今年読んだ中では今のところワーストと言っていいでしょう。
作品は、ミステリ仕立ての超能力もの、とでも言いましょうか。
超能力ものって難しいんですよ。
結局どんなトラブルも超能力で解決できてしまうし、「そんなことがあるはずない」と言われたら世界観は崩壊します。
だからこそ作家の力量が問われるのです。
「そんなことがあるはずない」という声を黙らせるくらいの力量が必要なのです。
さらに本作では、その超能力の発現する条件もぱっとしません。「布を見たとき、思い描く世界に変わる」って・・・。
それになぜ主人公だけ、世界が変わったことに自覚的なのでしょうか。
私の見落としかも知れませんが。
同じように、特殊なシチュエーションで超能力が発現する作品といえば、お馴染みの作品があります。
そうです、「ジョジョの奇妙な冒険」です。
そちらはその超能力(スタンド)の発現する条件などにも、必然性が感じられるし、かわいげがあるんですよね。
もしかしたらあさとほの作者、新名氏は「ジョジョ」を小説でやりたかったのかもしれない、という推理はどうでしょうか。
いえ、逆に、荒木飛呂彦氏が本作「あさとほ」を題材に描いたら、おもしろい作品ができあがるような気がします。
最後に本作のよかったところを一つ。
それは「あさとほ」という作品は実在すると思って途中まで読ませてもらったことです。
もし、実在しないのでしたらそれは作者の力だし、作者の思うつぼでしょう。
実際はどうかはわかりません。
それを調べるだけの情熱を、この作品は私にもたらしはしませんでした。