一羽二羽問題

ウサギの数え方。

 

1匹2匹ではありません。1頭2頭でもありません。

 

そうです。

 

1羽2羽です。

 

子供のころ、このことをあなたは、親やきょうだい、あるいは近所の物知り博士から我が物顔で聞かされたことでしょう。

 

その時あなたは、「えっ?そうなの?」と素直には驚かなかったはずです。

 

むしろ、少し嫌な気持ちになったはずです。

 

 

それでいいのです。

 

 

そのクイズは、推理力などを全く発揮できない、知っているか知らないかだけの体力勝負、著しく不平等なクイズです。

そしてこのクイズの美しくないところは、自らが答えられなかった悔しさを憂さ晴らしするために他人に同じように出題されがちなところにあります。

 

 

ですが、やはりそれでいいのです。

 

あなたの近所の物知り博士が輝くのはその一瞬です。

残念ながら長い人生における物知り博士のピークはその時なのです。

所詮近所の物知り博士なのです。

 

屈辱に耐えたあなたは堂々と、1匹2匹と数えてしまったあの日の自分を誇ってください。

 

 

とは言いつつ、うさぎを鳥に分類して、1羽2羽と数える日本語の奥ゆかしさ、まあまあいいと思います。