ここ2年ほど、ROLANDのグルーブボックス、mc-707を中心に作曲してきました。
ほとんど不満もなく思うように使えているのですが、そろそろ作業フローやインターフェイスに飽きてきたこともあり、新たなメイン機材を導入しました。
mkⅡではなく、初代の方です。
そのあたりのこだわりは、別途執筆中の機材についての記事で触れることにしましょう。
さて、mpc live、私はもともと、かつて販売されていた同シリーズのmpc1000や、mpc studioを使っていた経験もあり、なんとなく構造はわかっていたつもりです。
しかし、それでも疑問は沸くもので、こういう時はどうしたらいいのか、またこういう時は、という試行錯誤を繰り返した結果、1週間ほどが経過してしまいました。
そこで本題に入ります。
毎回新しい機材を導入するときに思うのですが、その機材の使い方、他の機材との同期、そして利用開始時のアクティベート・・・、これらの面倒な手続きは、音楽が好き!、音楽を作りたい!、という衝動とあまりにも乖離がありますよね。
挙句の果てには、認証のための認証みたいなものを求められることすらあり、閉口します。
録音機能に限って言えば、かつては、ラジカセで赤いボタンを押しさえすれば録音はできたはずです。
音楽の醍醐味って、お風呂でフフンフン♫と鼻歌を歌ったり、風鈴がチリンと鳴っていい音だと思ったり、そんなプリミティブなものだと思うのです。
それがテクノロジーの進歩により、いい音は出せるようになったものも、面倒な手続きを介することになったのは皮肉なものです。
ですが、私は思うのです。
この数多の面倒な手続きは必要なものではないか、と。
この面倒な手続きは、「これくらいの面倒さに耐えられなければ、オマエには音楽を作る資格はない」というフルイなのではないでしょうか。
バンドをするにしても、ギターやベース、ドラムの練習は必要です。
幼い頃からピアノの英才教育を受けても、プロのピアニストになれるとは限らないし、なれないことのほうが多いでしょう。
そう、打ち込み・DTMだけがなんの苦労もなく簡単にできる、ということはないのです。
全ては音楽に必要なフルイ、なのかもしれません。