「もしも俺たちが天使なら」 井岡 瞬

セレブからしか金を獲らない詐欺師、〝ヒモ歴〟更新中だが喧嘩は負け知らず、

不始末で警察を追われた元刑事。

そんなはみだし者三人の前に美しい娘が現れ、「変な男に実家が乗っ取られそう」と助けを求めてきた・・・。

 

そんなあらすじの、「最高にクールでタフな男たちの、友情と闘いのクライムノベル」との触れ込み。

 

おもしろくなかったですね・・・。

 

まず、「三人」の男たちが主役ということですが、目立っている、そして活躍するのは詐欺師のみ。元刑事に至っては、普段はうだつの上がらない感じでもどこかで隠された特技を披露して一発逆転を演じるのかと思いきや、うだつの上がらないままで終わりました。

 

こういう設定ならば、三人を三すくみで描かないと、目立たない二人がしょぼく見えて仕方がないです。

 

あと気になったこと。

うら若い妹が兄を「捷(ショウ。兄の名前)兄さん」と呼ぶんです。

そんな今どきの女子いないですよ・・・。

 

こういう時は作家の年齢を調べてしまうのですが、62歳とのこと。

年齢による差別をするつもりはないのですが、引っかかりますね。

 

唯一よかったのは、「乗っ取られる」のが実家のぶどう農園というシチュエーション。

宝石や大金というのではなく、田舎のぶどう農園、というのは現実離れしていなくて、どんな「乗っ取られ」方をするのかという興味を持って読み進めました、数ページだけ。

 

以前この作家の「赤い砂」という本を読んだこともありますが、これも全く好きになれませんでした。

 

おそらく私がこの作家の作品を今後読むことはないと思います。

 

 

 

ブログ開設の由来とはいえ「この本はおもしろくなかった」という感想ばかりになってしまいますね・・・。

次はポジティブな本の感想を、と思いますが、全くおもしろいと思える本に出会っていないので、もしかしたら、最近読んだ本ではなく過去に読んだおもしろい本の紹介になるか、全く別の、とにかく前向きな話題を次の投稿では考えます。