長年の疑問があります。
ノートをとる・・・、ってなんですか?
大学のころ、試験前になると、いわゆる優秀な人の「ノート」のコピーを手に入れることに皆躍起となります。
私はなりませんでした。
そもそもそんなものをもらえるような人脈がなかったのは言うまでもありません。
そんな私ですが、おせっかいな人がその「ノート」のコピーををくれたことがあります。
私はさぞすごいことが書いてあるのだろうと、ある種興味津々でノートを開いたのですがびっくりしました。
そうです。
教科書に書いてあることと同じことが書いてあるだけなのです。
そもそも教科書の大事な部分はご丁寧に最初から太字で記されています。
件の「ノート」をいただいた教科の試験に私はまあまあいい点数で合格しました。
無論私が参考にしたのは「ノート」ではなく教科書です。そして、その太字部分です。
それを考えると、学校でより重要なのは、授業ではなく友人との出会いや部活動のほうなのかもしれません。なぜなら、授業で先生が話すことは教科書に書いてあるのですから。
ただし、眠い授業の最中にノートの上の余白につける、ビートルズの好きな曲ベスト10。これは重要です。
当然日ごとに違うし、1時間目と5時間目ですら変わってきます。
だんだんマンネリ化してくると、条件を付けたくなります。「ポール作品のベスト10」、「ジョン作品のベスト10」、「バラードのベスト10」など、あの余白には無限の宇宙が広がっているのです。
話がそれました。
コピーを手に入れた彼氏彼女たちは、一様に安心した表情で試験勉強をしにマクドナルドに向かいます。
試験前に学生が躍起になって集めていたもの、それは「ノート」ではなく、試験に向けて自分はみんなと同じことをしているという、安心感だったのです。